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コンセプト

学院長からのメッセージ

多文化共生について考える

  1. はじめに
  2. 外国人学生たちと中・高校生の交流
  3. 世代を超えた日本語教育
  4. 地域社会と日本語教育
  5. 国際交流から共生へ
  6. 学習者のお国を知ること
  7. 映画「ラストサムライ」と日本人
  8. 衣食足りて、礼節はどこへ??
  9. 日本語学校の将来は「中庸」にあり
  1. 「知日家」を育てる日本語教師(1)
  2. 「知日家」を育てる日本語教師(2)
  3. アロハな気持ち
  4. 団塊ジュニアと同世代の外国人
  5. 日本を元気にする外国からの文化(1)
  6. 日本を元気にする外国からの文化(2)
  7. 日本語学校の社会的存在意義とは
  8. 災害と日本語学校の学生

4.地域社会と日本語教育

TCJは地域との係わりを大切にしていますね。

留学生にとって日本の地域社会と係わりを持つのはとても大変なことです。TCJでは町会の秋祭りや運動会に留学生を積極的に参加させ、日本社会を体験してもらっています。もちろん地域の方々の協力があってこそのことですので、日頃のコミュニケーションをとても大切にしています。

地域の方々の留学生への理解も深まるわけですね。

日本社会には地域ごとにルールや、歴史に基づい た秩序があります。留学生がそれらを無視して生活することはできませんが、日本語を学習中の彼らに言葉で説明することはとても難しい。だから、直接体験してもらうのです。例えば、秋祭りで神輿を担ぐ時には、事前に祭りの由来や、町内にどんな人々が暮らし、どんな商店があるのか、などを授業で教えます。そして祭りの日に顔を合わせた人々とは街中ですれ違った時にも挨拶できるようになります。地域の方々も笑顔で声を掛けてくれるようになり、自然で良いコミュニ ケーションが生まれるのです。
TCJには現在約40ヵ国450名の外国人学習者が通学しています。40ヵ国全てにそれぞれの歴史や習慣がありますが、それは365日彼らに接している私たち日本語教師にさえ日々新鮮な発見があるほど多種多様です。秋祭りで初めて出会う肌の色の人々と一緒に神輿を担ぐ体験は、日本人にとっても新しい刺激的 な経験であるはずです。

一緒に同じことをやり遂げることで連帯感が生まれるのですね。

人はだれでも心の中に境界線を引いています。そして相手が、引いた線のどちら側にいるのか区別し比べています。自分の知らない世界は常に「あちら側」にあり、それが「こちら側」に変わるまでには何度か接触をしなければなりません。その間に相手を認めようとする姿勢をお互いが持たないところに「争い」が始まるのではないでしょうか。
お互いを知ろうと努力することで避けられる摩擦や軋轢もあると思います。地域のイベントに留学生が参加することで、日本人と40ヵ国の外国人たちが同じひとつのゴールを目指して「共生」する。そうしたことが相手をもっと知ろうとするきっかけになると、強く信じています。